『ごうりてきはいりょ』から『アクセシブルなイベント』まで

2024年11月9日(土)

映像とトークとディスコ

ART MEETS HEART とやま

 会場:オーバードホール(中ホール)

   〒930-0858富山県富山市牛島町9番17号

   JR富山駅北口から徒歩3分。

    会場には専用の駐車場がございません。    

  お車で来られる方は、

  お近くの有料駐車場に

  駐車してください。

(一番下に駐車場案内があります)

みんなのだんだんダンスフロアのしょうかい

「みんなのディスコ」は岐阜県可児市文化創造センターアーラ(ala)で10年前から毎年開催している、障害のあるなし関係なく参加して自由に楽しむイベントです。障がいのある人の舞台芸術支援は演者育成を目的とした発表型の支援が多いのですが、可児市は誰でも参加できる文化イベントとして、文化そのものや文化ホールの敷居を低くして、文化の楽しさを体験することを重視してこのディスコの取り組みを続けてきました。

今回はalaの協力のもと、そのノウハウを生かして内気な富山県民も参加しやすい内容にアレンジして、お送りします。

県在住のDJタテヅカ2000さん。可児市のディスコを支えてきた愛知県のシンガーソングライター川奈洋之さんが進めていき、県在住のダンサー長瀬優子さんもダンス仲間と一緒に場を盛り上げます。


パネルディスカッションのしょうかい

パネリストが当日物語るアーティストそれぞれの記録映像をチューリップテレビが今回にイベントのために取材製作しました。

第一部では、その記録映像を上映した後、アーティストの普段の姿やエピソード、作品がアートとして見直されてからの周囲の変化などを、一人ずつ語っていきます。

午後の第二部では、各アーティストの姿や課題から浮かぶ、これからの福祉×アートや創作支援の在り方、可能性について、4人で語り合います。


あいちけんのパネリスト

水上 明彦(みずかみ・あきひこ)

 

2000年さふらん生活園入職。2013年より同園長。利用者の活動がアートとして発見、評価されていく過程で、福祉×アートの可能性を認識。園の生活の中で、「じっくり」(時間)、「ま、いいか」(寛容)、「感性」(美的センス)が交錯する福祉施設でのものづくりや表現が、日々を生きるヒントになるのではと試行錯誤中。

 

ものがたるアーティスト

 

 

 

井口直人  1971年生

 

カラーコピーで自分を写すことで作品を作っている。自分の顔をその日に選んだ気に入ったものを事業所と近所のコンビニで写し撮ることを毎日の日課としている。事業所でのお楽しみで、手をコピーに映すことから始まった活動も、既に20年。いつからか、ガラス面に顔を押し付けるようになり、コピーの光の動きと一緒に身体を動かすなどして撮ることで独自の自画像を作るようになった。彼のコピーがアートとして紹介された出来事が、事業所全体を変えていくことになる。


しがけんのパネリスト

山下完和(やました・まさと)

 

社会福祉法人やまなみ会  やまなみ工房施設長。高校卒業後、プー太郎として様々な職種を経た後、1989年5月から、障がい者無認可作業所「やまなみ共同作業所」に支援員として勤務。その後1990年に「アトリエころぼっくる」を立ち上げ、互いの信頼関係を大切に、一人ひとりの思いやペースに沿って、伸びやかに、個性豊かに自分らしく生きることを目的に様々な表現活動に取り組む。2008年5月からはやまなみ工房の施設長に就任し現在に至る。

 

ものがたるアーティスト

 

 

井上 優 1943年生まれ 

 

 

やまなみ工房景色 

1999年から『やまなみ工房』に所属 彼が本格的に創作活動を始めたのは70歳を迎えた頃だった。何事にもまじめに取り組む彼は、人物や動物、風景等をモチーフに、鉛筆のみで身丈を越えるほどの大きな作品も、一日3時間、約3週間の期間をかけ丁寧に塗り込み完成させる。彼に会いに多くの人々が訪れ、自分の描いた作品が評価される。きっと彼自身が一番想像すらしなかった事だろう。しかし今夢中になれる活動に出会えたことが日々のやりがいや喜びとなり、生き様を残していくかのように彼の手で次々に作品を作り上げていく。
http://a-yamanami.jp/artworks/artists/120/

とやまけんのパネリスト

山口久美子(やまぐち・くみこ)

 

アイアンオー株式会社勤務。富山県内を中心に広告、パッケージ、キャラクターなどを制作。2022年にご当地フォント「とやまふぉんと」のデザインに参加し福祉関連や支援団体との共働を経て開眼。積極的に障害のある人のアートを活用したデザインに取り組んでいる。2008年富山クリエーター大賞、1999年・2011年TOYAMA ADC賞グランプリ、世界ポスタートリエンナーレトヤマ(IPT)入選、2023年とやまデザイン大賞など。日本グラフィックデザイナー協会、富山ADC会員。

 

ものがたるアーティスト

 

 

 

長谷川 敏郎 1987年生まれ

事業所でアイロンビーズを作り始めたことからこの作品は生まれました。はじめはキットに入っていた下絵に沿ってビーズを並べ、アイロンを押し当てて制作していましたが、いつしか絵柄よりもビーズがアイロンの熱で溶けて形を変える方に関心が向いていきました。

 事業所のスタッフの理解もあって、今では一日、このアイロンビーズの創作に打ち込んでいます。小さな部屋にしゃがみこんで、慎重に並べ形創られたビーズは、ひとつひとつゆっくりと時間をかけながらアイロンでつぶされていきます。

一番のお気に入りは、茶色く焦げるまでつぶされた煎餅のような作品。これはいつも手元にあっておいそれと見せてくれないものです。

山口さんがはじめて障害者と出会い、障害者とともに活動した事業所花椿かがやきでの「ご当地フォント」の取り組みを通して、デザイナーとして、何を感じたのか。どのような変化、期待が生まれたのか。一番衝撃を受けた長谷川さんの作品とエピソードを通して語ります。


とやまけんのもうひとりのパネリスト

米田昌功(よねだ・まさのり)

 

NPO法人工房ココペリ、富山県障害者芸術活動支援センターばーと◎とやま代表。日本画家。美大時代に障がいのある作家との出会いなどを経て、特別支援学校勤務中に工房ココペリの支援活動を開始。25年勤務した後、支援センターを設立。障がいのあるなしに関わらずアートに参加できる環境づくりに取り組んでいる。他に立山曼荼羅の継承、漫画出版、展覧会のキュレイトなど幅広く活動中。人人展会員。

 

ものがたるアーティスト

 

 

 

 

シノタケ 1988年生まれ

不登校が長かった彼は、放課後に一人だけ別室の美術部活動で絵を描き始めたことで、学校に通うことができるようになりました。縦横無尽に画面を覆いつくす線を絵具で消して、また線を重ねていく不思議な描き方が性にあったようです。博物図鑑や写真集などにある古代の彫刻や仏像が好きで、今では短い線を根気強く引き続けて、線の固まりがパッチワークになったような仕上がりの作品を描いています。

型にはまらない描き方は事業での工芸作業でも発揮されていて、刺し子でも自由すぎる作品をどんどん作成しています。

こんなに表現することが好きだったとは、周囲はもちろん、本人も驚いているかもしれません。表現が彼の生活や生き方にどのような影響を与えて、どのように導いてくれたのか。工房ココペリと生活サポートJamでの物語を通して、語っていきます。

彼の作品「御車山」は今回のイベントのビジュアルイメージにも採用されています。

https://npococopelli.jimdoweb.com/shinotake/

 


オーバードホールには駐車場がありませんので、公共交通機関をご利用くださるか、周辺の駐車場をご利用ください。